子宮蓄膿症
女の子の犬において子宮蓄膿症は、命に関わる恐ろしい病気です。
犬の発情は、他の動物と違っておよそ半年に1回の周期で発現します。
発情開始の目安となる発情出血から、子宮の内壁の構造が変化していき排卵適期になると子宮壁が肥厚して受精卵を着床させるために免疫力が弱まります。(受精卵は、体にとっては異物であるため本来であれば受け付けないもので、免疫力を下げることで体の一部として取り入れることができるのです)
この時期に、子宮内部に雑菌などが繁殖すると免疫低下により爆発的に増大し子宮内に膿がたまり出します。
かなり貯まってから食欲が無い、多飲多尿、元気消失などの症状がでて、飼い主様が気づいたときには中期から末期症状であることも珍しくありません。
通常、半年ごとに発情が来る子で発情後1.5-2ヶ月ごに陰部より出血した場合や、高齢で数年以上発情が来てないのに突然出血が見られた場合は子宮蓄膿症に罹患している可能性が高いです。
日頃の健康診断を行うことが一番の早期発見の手がかりとなりますが、気になる症状が出たら迷わずご来院下さい。