プロゲステロン(PRG:黄体ホルモン)の測定について。
当院では従来より犬・猫の産科相談をしておりますが、主に犬の排卵時期を推測するために子宮粘膜の細胞検査(スメア検査)で判断しています。排卵時期に子宮の粘膜が肥厚し免疫寛容にかり、受精卵を受け入れる準備をします。その表面の粘膜細胞が排卵時期に特異的な変化をするために迅速・安価に検査できるため重要な検査です。
内分泌学的には、卵巣の黄体から放出される黄体ホルモン(プロゲステロン:以下PRG)が発情休止期、排卵期、妊娠期に顕著な変化を生じます。そのため、妊娠できない・妊娠中期に流産してしまうワンちゃん(猫ちゃんのPRGは測定できません)においてすこしでも手助けができるようPRGの測定をしております。
従来よりPRG測定器は存在しておりましたが、当院では今回富士フィルム様よりPRG測定器が新発売されましたので新たに導入しました。従来の測定器より短時間・信頼度は向上しておりますので是非ご検討ください。